研究助成

2023年度 中学校理科教育振興助成

世界遺産「白神山地」とマタギの知恵から学ぶSDGs

研究題目 世界遺産「白神山地」とマタギの知恵から学ぶSDGs
年度/助成プログラム 2023年度 中学校理科教育振興助成
所属 弘前市立南中学校
氏名 小野 友紀子
キーワード 世界遺産「白神山地」 / SDGs / マタギの知恵
研究結果概要 「白神山地」が我が国最初の世界自然遺産に登録された経緯を学ぶことを端緒に、SDGsの意義の探求へ焦点を当て「ブナ極相林の価値」と「その森の保水力に象徴される環境への貢献度」に気づかせた。また、一方では全地球的な規模で進行している森林破壊の現況へ目を向けさせた。併せて、厳しい掟を自らに課しながら山の恵みを得つつ守り命を繋いできた「マタギ」と呼ばれる人々が山で培ってきた知恵を紹介し「共生とは何か」、「持続可能な社会の在り方とは」といった根本的な認識について考察させた。その結果、先人たちが自然と共生しながら培ってきた知恵や文化を改めて噛みしめる契機となり、豊かな自然環境を保全しようとする意欲が飛躍的に高まったことはもとより、消失の危機に瀕しているマタギ文化にスポットを当てることになった。また、生徒たちが本事業で招聘した講師の皆さんと一緒に学んだ経験は、子どもたちの目を大きく開かせ社会性を向上させるうえで極めて有効であった。環境問題とともに科学への憧れや有用性を子どもたちへ自覚させることにもつながった。
公表論文